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長野県の軽井沢町にて、野生の動植物の保全に取り組むNPO法人「ピッキオ(イタリア語で「キツツキ」の意味)」では、「森と森に生きる動物や植物を未来に残していきたい」という願いから、さまざまな「自然観察ツアー」を開催しています。その中でも「野鳥の森ネイチャーウォッチング」は、ピッキオの代表的なツアーで、「軽井沢野鳥の森」を歩きながら、四季折々の旬の生き物を観察します。小鳥のさえずりを聞きながら、リスやキツネ、多様な花々、昆虫たちと出会えるこのツアーは、子どもから大人まで幅広い年齢層の人々に愛され人気を博しています。
「空飛ぶムササビウォッチング」も、人気のツアーのひとつです。ムササビはリス科に属する哺乳類の動物で、前足と後足との間に飛膜(ひまく)と呼ばれる膜があり、この飛膜を使ってグライダーのように滑空するのが特徴です。その滑空距離はなんと100mを超えることも。日本に生息するムササビは、世界中のムササビの仲間のうちでも最大級の大きさを誇り、飛膜をマントのように大きく広げ、夕暮れの森を静かに滑空するムササビの姿を観察することができます。ピッキオによる長年の調査データにより、ムササビの生態や飛行ルートをしっかり把握しているので、このツアーで滑空するムササビを目撃できる確率はなんと95%以上なのだとか。このように、ピッキオではさまざまな「自然観察ツアー」を通して、一人でも多くの人に動植物に対する知識を深めてもらい、人と動植物との共存について考えてもらうきっかけを提供することで、自然環境保護に貢献しています。