SDGsラジオの内容を、もっと詳しく知ろう!
ガーナ共和国(以下「ガーナ」)は西アフリカの南大西洋(ギニア湾)に面する、面積約24万㎢(日本の約2/3)・人口約3300万人の国です。産業は、かつてこの地域が「黄金海岸」と呼ばれたように、金が国の特産品であり、現在も最大の輸出品です。また2000年代後半、沖合で油田が発見され、石油も重要な輸出品に加わりました。農業ではカカオが世界第2位の生産量を誇っています。ガーナは日本との関係も古く、今からおよそ100年前、野口英世が首都・アクラで黄熱病の研究を進め、その研究中に自身が黄熱病にかかり亡くなりました。ガーナはその功績を称え、彼が研究をしていた病院に「野口英世記念館」をつくりました。その後、日本政府によってガーナ大学に「野口記念医学研究所」が設立され、現在も西アフリカ諸国のために感染症の研究が進められています。
現在日本に輸入されているカカオの約3/4がガーナ産です。そのガーナを支援するため、明治では「メイジ・カカオ・サポート」という取り組みを2006年からはじめました。これは、高品質なカカオを生産し続けられるよう、カカオ農家を支援するための取り組みで、スタッフが世界各国の産地まで足を運び、現地の農家のいろいろな課題に合わせた支援を行っています。ガーナに向けては、生活に欠かせないきれいな水を確保するための井戸の寄贈や、生産性が高く森林保全につながるカカオの苗木を無償で配布するなどしています。そのほか、カカオや資材などを運ぶ軽車両の寄贈や農家に対する営農指導など、さまざまな手段を通じて、高品質なカカオのより安定的かつ効率的な生産をサポートしています。また、ガーナでは、カカオの生産が森林減少につながることのないように、GPSを用いて調査を行ったり、児童労働に関する勉強会を開催したりなど、より多様な視点からSDGsの達成に向けて貢献しています。
井戸の寄贈/営農指導のようす(明治公式HP
より)